試験まであと1週間。やっぱり合格発表まで非公開とする。
専門知識問題は割と取っ付きやすいので、暗記しやすい。と言うか、覚えていて楽しい。
試験では何が出るんでしょうか?
今回の試験対策では、同僚からもらった予想問題の10問に対し、答案を作成してみた。知っている問題が出るといいなぁ。6割取れりゃ良いのだから気楽に行きたいところ。
建設部門の河川砂防海岸海洋に合格したときには、かなりあっさりした答案を提出した。SUKIYAKI塾を見た感じでも要点を体系的に整理して、キーワードを盛り込む方が良いみたい。
やっぱり、どんなふうに答案原稿を用意したかを見たいと思うので、PDFファイルを残しておきます。(俺は他人の答案をとても見たいと思ってた。)
2025/11/05追記:この受験の結果はC判定を含む散々な結果だったため、より恥ずかしくなってしばらく非公開にしていました。今回の受験で筆記試験は通ったので公開することにしました。2025年に用意した資料は追々整理するとして、この時に行ったのと殆ど同じ知識の準備で筆記試験に挑みました。大きく変えたのは書き方。骨子の整理の仕方は人それぞれだと思いますが、誰かの参考になれば幸いです。
問1:乾燥収縮ひび割れのメカニズムと対策
(1)乾燥収縮ひび割れのメカニズム
1.効果時の水和反応で消費されなかった水分が乾燥し、毛細管空隙として残る。
2.乾燥が進むとコンクリート内に負圧が生じ、固体部分が縮まっていく。
3.負圧が鉄筋や骨材、接合部によって拘束されると引張応力が生じ、コンクリートの許容値を超えるとひび割れが生じる。
(2)低収縮化のための対策
①配合における対策
・粗骨材の使用量を増やし、単位水量を低減する。粗骨材にはセメントペーストの収縮を拘束する機能がある。
②設計における対策
・鉄筋量を増加させる。鉄筋位置でのセメントペーストの収縮量を分散して小さくする。
・ひび割れ誘発目地を設ける。予めコンクリート内部に断面欠損を伴う切り欠きを入れておき、収縮量を分散させる。
③養生における対策
・コンクリート表面を被覆養生する期間を長く確保する。硬化初期の水分蒸発を避けるため、2週間以上の湿潤養生や、日射や強風から防ぐための仮囲いを行う。
問2:高強度コンクリートのフレッシュ時と硬化時の性質と製造・施工上の留意点
(1)高強度コンクリートの性質
[フレッシュ時]
・粘性が大きいため、スランプが大きい場合でも材料分離が生じにくい。
・粘性が大きいため、ブジーディングが生じにくく仕上げが困難となる。
・凝結が遅いため、型枠に作用する側圧が液圧となる。
[硬化時]
・組織が緻密であるため、中性化や塩化物イオンの浸透に対する抵抗性に優れている。
・セメント量が多いため、自己収縮量が大きくなる。
(2)製造・施工上の留意点
[製造時]
・温度ひび割れを防止するため、低発熱系のセメントを使用する。
・流動性を高めるため、粒子が微細で球形のシリカヒュームを結合材に使用する。
[施工時]
・粘性が大きいため、振動機による締固め範囲が小さくなることから、締固め作業を念入りに行う。
・ブリーディングが少ないため、乾燥しやすいことから散水養生を行う。
・プラスティックひび割れを防止するため、養生シートで表面を被覆する。
問3:疲労のステージ(進展期、加速期)の特徴と新規構造の設計・施工の対策3つ
疲労損傷の代表的部材の道路橋床版について述べる。
(1)疲労のステージの特徴
[進展期]
・主鉄筋(橋軸直角)方向のひび割れが進展し、配力筋方向にもひび割れが生じ始める。
・格子状のひび割れになっているが、床版としての連続性は確保されている。
[加速期]
・ひび割れが亀甲状に進行し、ひび割れ面の開閉でこすり合わせが生じていく。
・ひび割れのスリット化や角落ちが生じると、コンクリート断面の抵抗が期待できなくなり、押抜きせん断耐力が急速に低下する。
(2)新設床版に疲労を発生させないための対策
①乾燥収縮ひび割れの防止
・床版疲労はコンクリート打設初期の乾燥収縮ひび割れから進展するので、配合設計で単位水量を低減するなどひび割れ抑制対策を行う。
②床版上面の防水及び排水
・床版上面及び内部に水分が存在すると、交通車両の繰り返し荷重がコンクリートに与えるダメージが増大することから、表面被覆による防水と床版水抜き孔による排水を行う。
③高性能コンクリートによる剛性向上
・剛性の高い繊維補強コンクリートを用いるなどして、ひび割れ抵抗性を向上させる。
(別2)既設床版に疲労を発生させないための対策
①床版上面の防水及び排水
・床版上面及び内部に水分が存在すると、交通車両の繰り返し荷重がコンクリートに与えるダメージが増大することから、表面被覆やひび割れ注入による防水と床版水抜き孔による排水を行う。
②床版の曲げ剛性の向上
・床版下面に鋼板や連続繊維などを貼り付けて曲げ剛性を向上し、ひび割れの動きを抑制して疲労耐久性を向上させる。
③縦桁増設による曲げモーメントの低減
・縦桁増設により床版の横断方向の支間長を短くし、曲げモーメントを低減する。
問4:アルカリシリカ反応のステージの特徴と新規構造の設計・施工の対策3つ
(1)アルカリシリカ反応のステージの特徴
[進展期]
・水分とアルカリの供給により反応性骨材の膨張が継続的に進行する段階。
・ひび割れや変色、アルカリシリカゲルの滲出が生じる。
・鋼材腐食による錆汁は見られない。
[加速期]
・アルカリシリカ反応の膨張速度が最大となる段階。
・ひび割れ幅と密度が増大する。
・鋼材腐食による錆汁が見られる。
(2)新規RC構造物のアルカリシリカ反応対策
①アルカリ総量の抑制
・コンクリート1㎥あたりのアルカリ使用量をNa2O換算で3.0kg以下にする。
②抑制効果のある混和材の使用
・高炉セメントやフライアッシュセメントなどアルカリシリカ反応の抑制効果のある混和材を使用する。
③無害な骨材の使用
・化学法やモルタルバー法で無害であることが確認された骨材を使用する。
(別2)既設RC構造物のアルカリシリカ反応対策
①劣化因子の遮断
・水分や塩分(ナトリウム)の内部浸透を遮断するため、表面被覆やひび割れ注入を行う。
②アルカリシリカゲルの膨張抑制
・アルカリシリカゲルの膨張抑制効果のある亜硝酸リチウムをRC内部に注入する。
③外部拘束
・鋼板や連続繊維の接着や巻立てを行って、内部膨張を物理的に拘束する。
問5:初期ひび割れ2種類のメカニズムと留意事項・対策
(1)沈下ひび割れ
[初期ひび割れのメカニズム]
1.打ち込み直後にブリーディング水が上昇し、その分だけコンクリート表面が沈下する。
2.水平鉄筋や型枠のセパレータが沈下を妨げ、上面にひび割れや下側に隙間が生じる。
3.ひび割れや隙間が残った状態で硬化が完了すると沈下ひび割れとなる。
[製造・施工上の留意事項と対策]
・打ち込み速度を遅くする。
・打ち込み高さを低くする。
・連続投入は下層が落ち着いてから行う。
・十分な締固めやタンピングを行う。
(2)プラスティック収縮ひび割れ
[初期ひび割れのメカニズム]
1.打ち込み後にブリーディング水がコンクリート表面まで上昇する。
2.硬化前に日射や強風により表面が乾燥する。
3.乾燥による蒸発量が内在水分量を上回ると、その範囲で無方向で表面的な小さなひび割れが生じる。
[製造・施工上の留意事項と対策]
・シート養生により水分蒸発を防止する。
・仮囲いにより日射・強風への防護を行う。
・硬化前にタンピングによる再振動を行う。
・硬化前に養生・仮囲いを外さない。
問6:PC構造物の初期欠陥2つと原因、影響、防止策(設計・施工)
ポストテンション方式の橋梁桁について述べる。
(1)グラウトの充填不良
[発生原因]
・特に曲げ上げ部で、シース内のグラウトの先流れで空気を巻き込み、充填不良が生じる。
[構造物への影響]
・空隙が生じた範囲でPC鋼線とコンクリート部材が一体化されない。
・PC鋼線の防食機能が損なわれる。
[防止策]
・設計上は、先流れを防止する適度な粘性を持ったグラウト材を選定する。
・施工上は、中間排気口を設けて排気や目視により満充填を確認する。
(2)定着部のコンクリート破損
[発生原因]
・特に斜角が大きい場合、定着部の箱抜きが大きく深くなり、緊張作業時に所要の強度が確保されず、コンクリートの破損が生じる場合がある。
[構造物への影響]
・適切なプレストレス力が確保されない。
[防止策]
・設計上は、FEM解析等で補強鉄筋量を算定する。
・施工上は、急激な緊張による偏った応力の発生を防ぐ。
問7:高性能コンクリート2例と耐久性が向上する理由、特徴、製造・施工上の留意点
(1)高流動コンクリート
[特徴と耐久性が向上する理由]
・高い流動性能を持つため、複雑な形状や過密配筋の場合でも隅々まで行き渡る。
・硬化時は組織がち密となるため、中性化やCl-の浸透が抑制され耐久性が向上する。
[製造・施工上の留意点]
・凝結が遅いため型枠の側圧が液圧で大きくなる。対策として型枠補強を行う。
・ブリーディング量が少ないため、表面が乾燥しやすい。対策としてシート養生を行う。
(2)PP繊維補強コンクリート
[特徴と耐久性が向上する理由]
・コンクリート内に短繊維を分散させる材料。
・せん断耐力の向上、ひび割れ抑制効果が得られるため、塩害や疲労の進行が抑制され耐久性が向上する。
[製造・施工上の留意点]
・繊維をミキサ内に一括投入すると、ファイバボールが出来て均一に分散されない。繊維投入機を使用して分散投入を行う。
・繊維が混入することでスランプロスが生じ、ワーカビリティが低下する。ベースコンクリートを少し柔らかめにしておく。
問8:壁状コンクリートのコンクリート充填不足の原因2つと設計・施工上の防止策
(1)過密配筋による充填不足
[発生原因]
・壁状部材は、経済的な観点からコンクリート量を減らすために壁厚を薄くすることが多く、過密配筋となる場合がある。
・特に型枠天端からコンクリート打設面との距離が遠い場合、振動機による締固めが行いにくくなり、充填不足が生じやすくなる。
[防止策]
・設計上は、極端に薄い壁厚とすることを避け、余裕を持った配筋間隔とする。
・施工上は、高流動コンクリートを用いるなど、充填しやすい材料を選定する。
(2)セメントと骨材の材料分離による充填不足
[発生原因]
・コンクリートは、高所から自由落下させた場合や、水平方向に移動させた場合に材料分離が生じてしまう。
・壁状部材では、配筋が支障となってポンプ圧送時のノズルが適切な位置に届かない場合がある。
[防止策]
・設計上は、機能性や経済性を極端に重視せず、テーパーや凹凸等の複雑な形状を避ける。
・施工上は、ノズルやシューターが適切な高さ(1.5m以下)となるように、型枠設置や鉄筋組立ての作業計画を工夫する。
問題9:寒中コンクリートの品質管理における、材料・配合と打ち込み・養生の留意事項
(1)材料・配合における留意事項と対策
[留意事項]
・コンクリートの温度は、荷下し時点で10℃以上20℃未満となるように温度管理を行う。
[理由]
・養生時のコンクリート温度が5℃未満になると凝結が遅くなり、早期に施工荷重を受ける部材ではひび割れや残留変形が発生しやすい。
[対策]
・水または骨材の加熱(セメントの加熱はNG)
・AEコンクリートの使用(単位水量の低減)
・普通ポルトランドセメントまたは早強ポルトランドセメントの使用(初期強度の確保)
(2)打ち込み・養生における留意事項と対策
[留意事項]
・初期強度5N/mm2が得られるまで、コンクリート温度を5℃以上に保つ。
[理由]
・硬化初期に水分凍結による硬化不良が生じると、その後に適切な養生を行っても強度が発現しなくなるため。
[対策]
・給熱養生(ヒーターで養生空間を温める)
・保温養生(断熱型枠の使用して水和熱を閉じ込める)
・鉄筋や型枠についた雪や氷の除去(局所的な温度低下を防ぐ)
問10:塩害対策2つの目的と留意点
(1)電気防食工法
[目的]
・RCに電気を供給し、内部鉄筋の腐食電流を断つことで強制的に腐食を防止する工法。
・外部電源からRC表面のチタンメッシュ等を介して電気供給する「外部電源方式」と鉄よりイオン化傾向の高い亜鉛等を陽極材として鉄筋と接続する「犠牲陽極材方式」がある。
[留意点]
・「外部電源方式」は、配線の切断や配電盤の故障に対する定期的な点検と更新が必要。
・「犠牲陽極材方式」は、陽極材の電子の消費状況が外観的に分からない。また、定期的な交換が必要。
(2)脱塩工法
[目的]
・RC表面に電極を設置して、電気泳動によりRC内部のCl-を排出する工法。
[留意点]
・RC表面の広範囲に電極を設置することや、施工期間が長い(1A/m2で8週間)ことから、他工法に比べて施工費が割高となる。
・腐食環境自体は変わらないため、表面被覆などの予防保全対策が別途に必要。
2023年度の記録
技術士を受験するⅡ:episode0
技術士を受験するⅡ(1):試験内容を整理する。
技術士を受験するⅡ(2):スケジュールを立てる。
技術士を受験するⅡ(3):願書を作成する。
技術士を受験するⅡ(4):試験問題を再確認する。
技術士を受験するⅡ(5):もう勉強したくないな(するけど)
技術士を受験するⅡ(6):予定通りには進んでいる
技術士を受験するⅡ(7):問題1について整理する
技術士を受験するⅡ(8):問題3について整理する
技術士を受験するⅡ(9):問題2−1について整理する
技術士を受験するⅡ(10):問題2−2について整理する
技術士を受験するⅡ(11):ラストスパート
技術士を受験するⅡ(12):筆記試験を受けてきた(鋼構造及びコンクリート)
2015年度の記録
技術士を受験するⅠ(1):勉強具合を記録する。
技術士を受験するⅠ(2):受験申込書を考える。
技術士を受験するⅠ(3):経験小論文に悩む。
技術士を受験するⅠ(4):経験論文を修正する。
技術士を受験するⅠ(5):願書を出す。
技術士を受験するⅠ(6):筆記試験の内容を把握する。
技術士を受験するⅠ(7):課題解決まいった
技術士を受験するⅠ(8):むしろ落ち着いています。
技術士を受験するⅠ(9):先に言い訳をする。
技術士を受験するⅠ(10):二次試験の受験メモを残す。
技術士を受験するⅠ(11):筆記試験の合格発表
技術士を受験するⅠ(12):筆記試験の合否通知が届いた。
技術士を受験するⅠ(13):つらくて、しんどくて。
技術士を受験するⅠ(14):諦めて東京(焼き肉)
技術士を受験するⅠ(15):まぁまぁかな
技術士を受験するⅠ(16):まぁまぁって事も無いかな。
技術士を受験するⅠ(17):口頭試験の記録を残す【下見編】
技術士を受験するⅠ(18):口頭試験の記録を残す【受験編】
技術士を受験するⅠ(19):口頭試験の記録を残す【望郷編】