日ごろから、発注者との打合せ用に作成した資料が雑然としているなと感じていた。特に色みが。自分で作っといてなんだけど、大事なところや要点、説明文が混在としているので、何とかならんもんかねって思ってた。
そんなある日、好きなアイドル(桜寝あしたさん@きのホ。)が、何やら勉強しているご様子。まじめな子だなぁ、なんてぼんやり思ってたら、12月のある日、どうやら資格試験に合格したようだ。
『色彩検定』? まったく聞いたことのない資格。一応ググってみると文部科学省後援のちゃんとした資格っぽい。合格率は6~7割とそんなに低くもないようだ。なんとなく気になったので、公式サイトを覗いてみると過去問の一部(2級、3級)が掲載されている。
なにこれ???ちんぷんかんぷん。
どうやら『色』というものを体系的に学べる資格らしい。基礎知識すらない俺にとっては難関っぽいけれど、なんかすっごい楽しそう。
日ごろから色使いに悩んでいたので、この俺にうってつけの資格だと思った。(なお、アイドル云々はきっかけであり、受験の動機ではない。)
価格:2,420円 |
資格のレベルには、3級(基礎)、2級(応用)、1級(実務)とランク分けがなされている。とりあえず、色の基礎知識が欲しかったので、3級から受験することにした。
色彩検定の公式HPから妙に高いテキストを購入。どうせ送料がかかるならと、ついでに2級のも購入。(この時はマイナー資格だと思ってたから、送料無料の楽天BOOKでテキストが売ってるとは知らなかった…。)
試験は年に2回、夏と冬に開催される。俺の地元(けっこう田舎)でも開催されるので、ありがたい。どうやらかなりメジャーな資格らしい。
12月現在から次の試験日の6月末までかなり期間があるから、今から勉強したら息切れしちゃうかも?と思ったけれど、公式テキストの内容を見ると初っ端から理解できなかったので、余裕をもって細々と勉強することにした。
俺は書かないと覚えられないタイプなので、公式テキストを読みながら要点を整理していく。
すごいなぁ、色彩って。
人間の目の視細胞(錐体)が赤・緑・青の電磁波を受信して脳で色を認識しているのかぁ。それって。人間以外の生物とは“見える”ものが違うってことでしょ。目からウロコだよ。
人間同士でも脳が感じているものが違うってことも有り得るよね。人間には電磁波以外のものが見えていないってのも、自分の認知外の存在を示唆していて、、、オラ、ワクワクすっぞ。
手塚治虫の「火の鳥 復活編」で主人公のレオナは一度死んだ後に脳ごと再生させられて、他の人間とは異なる視覚と触覚を得た(失った?)のだけれど、こういうことかぁ。
己が絶対に正しいなんて思うのは、おこがましいことだとは思わんかね??と、テキストのほんとに最初のほうの内容で、色彩検定にグッと心をつかまれてしまった。
あとは、「色相環」という発想が素晴らしい!!
「補色」という言葉は、なんとなく聞いたことがあったけど、「心理補色」というなんとなく見えていた色をバッチリ形式知として示していることにも心奪われるわぁ。
特に日本色彩研究所で設定したPCCSの色相環は美しすぎて、無性に描きたくなってしまう。最初の赤がNO.2ってのとNO.4とNO.6が橙色の亜種ってのも、人の感覚(実現象)の形式知化って感じがして、とても好きだ。
だけど、PCCSのトーン(彩度と明度)を組んだシステムにはあまりとグッとこなかったので、覚える(判別する)のが大変だった。なんとなく言いたいことは分かるんだけれど、具体的にこれを扱うようになれば、理解が深まるのかな??
色彩調和(配色のルール)についても一緒で、この勉強をしているあたりから、やっぱ2級の内容も知りたいなって思っていた。
公式テキストの要点把握は、12~2月で8割がた進んでいた。あとは試験に向けて何をすればよい?
確か、このころはまだ、試験制度の変更と新型コロナの影響で公式の過去問集が販売されていなかったはず。たまたま寄った近所の書店に色彩検定の参考書が複数あった。やっぱりメジャーな資格なのね。俺の職業である建設コンサルタントの資格であるRCCMの参考書なんて、近所の本屋に置いてないもんな。
色彩検定の受験に向けて、参考書は問題~解説形式の物を選んでみた。
改訂版 わかる! 色彩検定2・3級問題集 [ 長谷井 康子 ] 価格:1,980円 |
参考書の問題を空き時間にどんどん解いていく。 やべぇ、全然理解できていない…。これじゃ落ちちゃうよ。
問題集をやりつつ、公式テキストの要点整理をもう一回行っていった。
結局、最後まで慣用色名は完璧には覚えられなかったけれど、合格ラインは正答率7割っぽいので、まぁ大丈夫でしょうと、6月下旬に試験を受けてきた。
試験会場にて実際の試験問題と初対面。
試験開始と同時にすべてのページをめくる。
基本は「適当なものを選べ」なのね、とペラペラ確認していくけど、、、試験時間の1時間に対して問題数が多くないか、コレ。
ふたたび、やべぇと慌てたけど、とにかく直感を使って全問解答を目指す。
正答率7割でいいんだと心を落ち着かせて、30分で全問解答を終え、マークシートに解答を写していく。残り時間で解答を見直す。
慌てて考えた割にちゃんと答えられてるじゃないか。えらいぞ、俺。
しかし、がっつり勉強していかないと落ちるタイプの試験だな、コレは。
家に帰ってから、カラボ色大学というサイトの解答速報を見ながら答え合わせ。98問中、誤答は3問のみ(慣用色名とケアレスミス)。
とりあえず、合格出来たようだ。
さてさて、仕事で色彩スキルを活かすためには、2級の知識も欲しいところ。次なる2級試験に向けて準備を始めましょう。
今度は試験本番で慌てないように、過去問集を入手したい。色彩検定は試験当日にtwitterでトレンド入りするくらいド・メジャーな資格だと分かったので、もしやと思って、メルカリで過去問集を検索すると、試験直後から出るわ出るわ、続々と出品され売れていく。俺も良きところでお得に過去問集(2020年冬、2021年夏・冬)をゲットできた。
とりあえず、事前に購入していた2級の公式テキストを読み始める。またワケの分からない用語がいっぱい出てきた。マンセル表色系ってなに?あの美しいPCCSの色相環とは違うの???
今度のは、イメージに対する具体的な配色や、PC作成物のプリントアウト時の留意点なんかも学ぶらしい。やっぱり楽しそうな資格だな。
次の試験は11月上旬。また、細々と勉強を続けていこう。